歯科技工士を目指す人からのよくある質問
Q.手先が器用ではありませんが歯科技工士になれますか?
A.歯科技工士に必要なことは手先の器用さだけではなく「根気強さ」です。手先が器用なことは有利にはなりますが、飽きっぽい性格だと装具を完成させられず、患者に合うものを製作できないからです。歯科の装具は生身の人間に使うため一度で合わないことも多く、何度も調整を行います。経験を積むうちに患者に合う装具を作る勘が備わり、歯科医師の指示書に書いてある、それ以上のことを読み取って仕事が出来るようになります。手先の器用さは歯科技工士の入り口が楽ではありますが、将来的に見ると有利なことばかりではないのです。
Q.歯科技工所によっては忙しくて休みが取れないと聞きましたが本当ですか?
A.大規模の歯科技工所はシフト制などで、週休二日制を実現しているところが多いです。 小規模のところでは受注を受けたら、納期に間に合わせないと次の仕事が貰えないので、急ぎの場合は残業になります。評判が上がると仕事は増えますが、納期も厳しくなるので休みの日も出勤することが多くなります。ただし歯科技工士としての腕は上がるでしょう。歯科技工士として技術を極めて独立するか、単に仕事の一つとして安定した休みと給料が貰える職場を選ぶかによって就職希望先が変わります。
Q.接客が苦手なので職人のような仕事が出来る歯科技工士に憧れます。
A.本来、歯科技工士は縁の下の力持ちのような役割で、患者と接する期間は少ないです。しかし小規模の歯科技工所や独立して働く場合は歯科医院などを巡回して依頼されて作った装具などを納品し、次の仕事を貰わなければなりません。その時に難しい症例だと作成する装具も難しくなるため、患者の口腔内を確認することがあります。このように歯科医院の人との受注や納品に関する対応や、患者に対して話しかけるなどの一定水準の応対する力は必要です。
Q.少人数の歯科技工所で働きたいのですが、休日や収入面などの待遇で親が反対します。
A.1000人以上の歯科技工士を抱える、大規模の歯科技工所は収入、休日などでも待遇は良くなるため、安定を望む保護者はそちらへ就職して貰いたいでしょう。しかし小規模の歯科技工所ではリアルタイムで患者に接する機会もあり、歯科技工士としての技術の向上や、やりがいは大きいです。「収入だけでは得られない勉強が出来る」と保護者を説得しましょう。