歯科技工士の年収って?
勤務先によって収入は大きく変わる
縁の下の力持ちのような業務を行っている歯科技工士ですが、平均した年収は400万円前後で、他の医療職と比較しても高いとは言えません。 キャリアを積んでも勤務先の給料水準が適用されるので、大幅な収入アップは難しいでしょう。 労働時間は長めで、地道にコツコツ作業していく根気強さが必要です。 独立しても腕の良さで仕事を取れるなら、安定した収入が得られるでしょう。 また大規模な歯科技工所であれば収入は多めになり、勤務する技工士の数が10人以上の技工所の平均年収は400万円前後ですが、規模が1000人以上ともなると平均年収700万円に近くなります。 そのため収入アップを目指すなら、大規模な技工所へ勤務すると良いでしょう。
腕が良いと急ぎの仕事が多くなり勤務時間が増える
歯科技工士としての腕が上がり歯科医師からの信頼が厚くなると、仕事を多く貰えますが急ぎの場合が多く残業になることが多いです。 その傾向は人気が高い歯科技工士であればあるほど強くなります。 週休二日制を行っている技工所は全体の4割程度で、このことからも休みが取りにくく残業が多い一面が伺えます。 大規模の歯科技工所は週休二日制を多く投入しています。 歯科医院の休みに合わせている技工所が多いので、平日のどこか一日を半休にして日曜日を休みにしています。 歯科技工士の仕事は職人のような一面を持っているので、仕事に誇りを持ってコツコツ行うタイプの人が向いています。
歯科技工士が営業に回ることもあり貴重な経験になる
大規模な歯科技工所に勤務しているなら仕事は集まりますが、小規模や独立して行っている場合は、歯科医院に営業へ出向くこともあります。 受注を受けた装具の納品をして新しい依頼を受けるのです。 その時に複雑な装具を作成するときは、実際に患者の口の中を確認することがあります。 指示書だけでは解らない実際の口腔内を見て、患者に合った装具を作るためには必要なことなのです。 口の中を見ることは出来ても触れられないので、患者と歯科医師の了解の上デジタルカメラで口腔内を撮影して、製作の時により良い物を作れるように参考にします。 普段は技工所で製作を行っているため、営業活動は患者の声を聞くまたとないチャンスです。 小規模の技工所で働くメリットはここにあります。 技工所に戻った後は画像や指示書、自分の目で見たことを組み合わせながら、患者に合った装具を製作します。 年齢や性別、症状によって噛み合わせなどの口腔内の状態が大きく変わるので、実際に患者と触れあえる機会は貴重なのです。 このように経験を積んで独立すると、収入の大幅アップは難しいかもしれませんが、職人魂を持って働けるのでやりがいがあります。 歯科技工士として個人的な信頼を勝ち得ている、固定客になってくれる歯科医院が多ければ独立しても安定するでしょう。